はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と八十三
「ブンダンヲ ヨブ ショウ セイジカ?」
「ま、狼男であろうが吸血鬼ドラキュラであろうが、ドッチにせよ、ほぼ、政治家は、『小』政治家。小政治家ばかり」
しょ、しょう、政治家?
「というか、むしろ、己が、生き残るために小政治家の道を選んだ、って感じか」
生き残るために、しょう、政治家?、とは、いったい。
「難しいことなのはわかっちゃいるが、それでも、政治家は、政治関係者は、ピーポーの6割ではなく10割の理解を得るコトを目指さなきゃならないはずだろ」
ん?、6割?
「ソレが、ソレこそが、『大』政治家。なんだけれど、アッチの4割を切り捨ててコッチの6割だけが喜びそうなコトばかりを宣いまくる小政治家が、どうしても、蔓延りがちなわけよ」
コッチの6割だけが喜んでくれさえすれば選挙で勝てる、ということか。しかも、実際には、もっと少ない数で充分なんだろうし。
あっ。
コレって、あの、6割政治家ってヤツのことだな。間違いない。今宵だけでも、もう、何度も登場している。
「アッチのコトもコッチのコトも考えていたら、岩盤支持層であるコッチのピーポーたちの気持ちがドッカへ行ってしまう、と、マジで思っているんだろう」
なるほど。
指摘を受け入れて問題点を是正する、などというコトに時間を割(サ)くぐらいなら、指摘を「難癖」扱いして、たとえば、「反ナンチャラビジネス」などと非難しておいた方が、はるかに、支持者やら応援団やらは喜んでくれそう、な、気はする。
しかし。
ドコからドウ考えても好ましいコトではない。にもかかわらず、そんな「小」政治家がグチュグチュと蔓延ってしまった。
おそらく。
このような小政治家パラダイスにならなければ、コレほどまでに分断は進まなかっただろう。
分断を呼ぶ、小政治家たち。
その罪は、滅法、深い。
(つづく)