はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と八十一
「ミギムケミギ ノ ワンカラー ノ ミライ?」
「ナンやカンやとエラそうに宣ってくれてはいるが、つまるところ、あの人たちって、結局、『多様性』嫌い、『個々の多様な価値観』嫌い、なんじゃねえのか、ってな」
ん?、ん~。
多様性嫌い。
個々の多様な価値観、嫌い。か~。
「そうでなきゃ、たとえば、あれほどまでに改定に、改憲に、執着なんてしねえだろうしな」
多様性嫌い、個々の多様な価値観嫌い、の、行き着く先に、改定が、改憲が、ある、か。
「そんなあの人たちが大好きな『ワンカラー』、が、齎(モタラ)す、で、あろう、未来。に、僕は、不安どころか恐怖さえ感じてしまう、わけ」
恐怖、さえ、か~。
「ソコに、色とりどりのカラーがあったからこそ、色とりどりのカラーたちがいてくれたからこそ、この小さな国は、色とりどりのチカラを結集してドウにかコウにかソレなりにやってこれたのに、そして、そうした色とりどりのチカラがあるからこそ、不安漲(ミナギ)る未来にもドウにかコウにかソレなりに期待も希望ももてるかもしれないのに、『グチャグチャうるせえからワンカラー』、『批判も指摘もいらねえからワンカラー』、じゃ、もう、未来は、絶望的だろ。そうは思わないかい」
批判も指摘も難癖としか思えない、捉えられない、おエラい方々の、目指す、未来は、右向け右の、ワンカラーの、未来、か。
ふ~。
「ソレって、たしかに、絶望的かもしれませんね」
(つづく)