ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1347

はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と七十八

「タノシミニ シテイルヒトガ イル ト イツマデ イッテイルンダ ト」

 「ドコからドウ考えても、ソコは大問題。放ったらかしにしておくのではなくて、上下左右、内外、全ての英知を結集して事前に解決しておかないと。でも、仮に、もし、結集しても解決できないようなら」

 できないようなら?

 「根本から再考しないと」

 出たとこ勝負の神頼み、の、第2弾。というか、「出たとこ勝負の神頼みではダメだ」、の、第2弾、だな。大変だろうけれど、当然のごとく再考しなければならない、と、私でさえ、思う。

 「危ないだろ。安全が確保も担保もされないだろ。違うかい」

 違わない。メチャクチャ、危ない。危なすぎる。

 「にもかかわらず、なんと、その大問題を事前に解決しなくとも、一般ピーポーたちの賛同を、支持を、得る、得られる、オキテ破りの必殺技があったりするわけよ」

 えっ!?

 支持を得る、得られる、必殺技、とは、いったい。

 「ソレがコレ。楽しみにしている人がいるんだから。開会に向けて頑張ってくれている人がいるんだから」

 あ、あ~。

 つまり、水を差すな、ということか。

 「でも、ソレって、論点が完全にズレていますよね」

 「ズレてる。ズレまくってる。問題点の解決と、楽しみにしている人がいる、頑張ってくれている人がいる、とは、別次元。全くもって関係がない。はずなんだけれど」

 ん?

 「『そうだ、そうだ、その通り。アンチは難癖ばかりつけて、文句ばかり言って』、と、どうしても、なっちまう」

 ア、アンチ?、難癖?、文句?

 「捨て置けない問題点の指摘が、難癖、文句、いちゃもん、呼ばわり。されてしまう」

 最悪だ。

 「しかも、しかもだ」

 んん?

 「じゃ、全てが終わってから、総括として、浮き彫りになった問題点たちを指摘したとしよう」

 総括は大切。 

 とくに、多額の血税が投入されたようなビッグイベントは、必ず、総括しなければならない。今後、同じ過ちを繰り返さないためにも、ソレは、当然の責務である。

 「すると、なんと」

 んんん?、ま、まさか。

 「『いつまで言っているんだ。終わったんだから、そんなの、もう、ドウでもいいだろ』、と、くる」

 う、わ~。

 「前門の虎も後門の狼も、ドチラも、見事なまでに軽くあしらわれてしまう、というわけだ」

 前門の虎も後門の狼も、か~。

 若干、その諺の使われ方に引っ掛かるものはあるけれど、でも、虎の咆哮(ホウコウ)も、狼の遠吠えも、あの人たちの耳には届かない、というコトだけは、その嘆きだけは、失望だけは、悲しくなるぐらい伝わってくる。(つづく)