ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1342

はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と七十三

「マダ ヒガイシャ ニモ ヒガ アルト」

 「あっ」

 ん?

 「そういえば」

 んん?

 「話、変わるけど」

 ナニを今更、いつものこと。

 「ソレなりに、責任があるテレビというビッグメディアであるにもかかわらず、どころか、調子に乗って、その手のトンでもないコトをヤラかし続けてきてしまったテレビ局であるにもかかわらずだ、この期に及んで、まだ、被害者にも非がある、としか、思えないようなソレ系のコメントを宣いたがるピーポーたちで番組づくり。ホント、恐れ入るよ、まったく」

 んんん?

 「あらためて、この社会は、先ほどの君のあの公式、そのまんまの社会なんだと」

 先ほどの公式?

 あ、あ~、「ホモフォビア +(タス) ミソジニー =(ハ) ホモソーシャル」。

 「どころか、『ホモフォビア ✕(カケル) ミソジニー』かもな」

 かもしれない。 

 +(タス)ごときでは収まり切らないほど両者がパワフルに絡み合い、トンでもなくカッチンコッチンのホモソーシャルをつくり出している。

 「でだ。そのコメンテーターたちのコメントのその中身なんだけれど、たしか、皆が皆、その手の性被害に遭っているわけではない。断る女性は頑として断る。みたいな、そんな感じの内容であったと思う」

 うわ~。

 「ダメですよね、それ」

 「そう、ダメ。ダメ過ぎる。ひょっとしたら身内の女性たちを守ろうとしてのコメントだったのかもしれないが、実際に被害者がいる中でのそのコメントは、ミソジニーたちへの『犬笛』になりかねないし、セカンドレイプにも繋がりかねない」

 きっと、なる。きっと、繋がる。

 そのコメンテーターたちは、いったい、ダレを、ナニを、守ろうとしたのだろう。

 そもそも、ナゼ、この今、そんなコメントをする必要があったのか。不思議でならない。

 「少なくともその問題アリアリの根っこの部分は、まだ、解決も正常化もされていないわけだから、まず、ナニがナンでも、今、問題視しなければならないのは、加害者側であるその企業のそのトンでもなく歪んだ体質そのものであるはず。で、あるにもかかわらず、被害者側である女性の、もしくは、被害者になるかもしれなかった女性たちの、話になってしまうというのは、やっぱり、あの人たちの頭の中にも心の中にも、潜在的に、あの公式が染み付いているからなんだろうな。だから、いとも簡単に、スルスルッと話がオカしな方向にズレていってしまいがちだし、その方向でバカみたいに盛り上がってしまったりもする」

 ひどいな。

 「ま、一本、筋(スジ)が通ったブレないテレビ局と言えなくもないけどな」

 な、なんという、筋だ。

 そんなスジ、焼いても煮ても、絶対に食えない。(つづく)