ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1326

はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と五十七

「ソコニ アイ ハ アルンカ?」

 「古今東西、様々な、アレやコレやのコマーシャル、あったわけだけれど」

 ん?

 「一番、好きな、というか、印象に残っている、というか。そんなコマーシャル、CM(シーエム)、あるかい」

 印象に残っている、コマーシャル?、シーエム?

 ん~。

 暫し、アレやコレや思い起こしてはみる。

 が、「コレだ!」と言い切れるようなコマーシャルとなると、なかなか難しい。

 「ブンチャッチャブンチャッチャのモスクワの味やら、ん~んマンダムやら、オ~も~れつ~!やら、といった、懐かしの、古き良き時代のアレやらコレやらしか思い出せないんだが、ナゼか、一つだけ、妙に頭の中の片隅にへばり付いたままの、この今のコマーシャルがあるんだよな」

 ほ~。

 その、Aくんの脳内にへばり付いたままだというコマーシャル、いったい、ナンだろう。とりあえず、アレやコレやと自分なりに思い巡らしてはみたけれど、ほとんど、某国民営テレビ局しか見なくなってしまっているだけに、さらに難しい。

 「そこに、愛は、あるんか」

 えっ。

 あ、あ~、アレか。

 「ソレなら存じています」

 「消費者金融のコマーシャルゆえ、さすがに違和感は拭い切れないんだけれど、無意識の内に出来る限り好意的に解釈して、『ソレでもソコに愛はなければならない。そんな消費者金融を目指しておりますので、おこしやす~』と語り掛けてくれているに違いない、みたいな、そんな感じで、へばり付いているんだろうな、きっと」

 ん~。

 そこに愛はあるんか、か~。

 もちろん、ソコに愛はあってほしいけれど、ドウなのだろう。

 「しかし、しかしだ」

 ん?

 「そんな『そこに愛はあるんか』ならいいんだけれど、このところのあの人たちの所業を見ていると、その『あ』と『い』の間に『苦しみ』の、『苦々しい』の、『く』が、入り込んでしまっているような気がしてならないんだよな」

 「あ」と「い」との間に「苦々しい」の「く」?

 「そこに、悪意は、あるんか」

 あくい?、あく、あ、あ~、悪、意。そこに悪意はあるんか、か~。

 「そうは思いたくありませんが、悪意、ありそうですよね」

 「ありそうだよな~」

 脱税やら収賄やら虚偽やら隠蔽やら、金銭欲やら、出世欲やら、権力欲やら。

 ふ~。

 本当に、そこに、そこに悪意は、ないんか?

(つづく)