ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1322

はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と五十三

「ヒボウチュウショウ ビジネス?」

 「『さすがにソレはダメだろ』というコトがあったとして」

 ん?

 「そのダメなトコロが、ナゼ、ダメなのか、を、筋道立てて、論理的に、批判、追及、していくことは、極めて大事なコトだ」

 同感。

 けれど。

 「その論理的な、批判、追及、というヤツって、往々にして、論理的とは真逆の、人格攻撃や差別的言動に陥ってしまいがちですよね」

 「人格攻撃や差別的言動に?、なるか、なるな、なる。たしかに、なりがちだ」

 「ナゼだと思いますか」

 またまた沈黙の扉を開けてしまうかもしれないけれど、ココは、思い切って尋ねてみる

 「ん~・・・」

 ヤ、ヤバい。

 この感じ、またまたAくん得意の、沈黙の、あのパターンだ。

 「お互いが」

 おっ。

 「お互いが、納得する。合点がいく。ことがナニよりも大切なんだ。とは、微塵も思ってないんだろうな」

 お~。

 例のあの扉を開けることなくその手前で舞い戻ってきてくれたので、とりあえず、ホッとする。

 「だから、人格攻撃であろうが差別的言動であろうが使えるモノはナンだって使って、とにかく、気に入らない相手は徹底的に叩き潰す」

 徹底的に叩き潰す、か~。

 「その、情けな過ぎるほど情けないオキテ破り感が、この世を、この社会を、情けな過ぎるほど情けない誹謗中傷、三昧、ワールドに、してしまいつつあるということなんだろうな」

 情けな過ぎるほど情けない誹謗中傷、三昧、ワールド、か~。

 たしかに、真っ当な批判、追及、の、その皮を被った誹謗中傷が、そこかしこで大手を振って闊歩しているように思える。いや、ひょっとすると、ドコからドウ見ても誹謗中傷としか思えないモノであるにもかかわらず、あの人たちは、本気で、真っ当なモノと思っておられるのかもしれない。

 「こういうのって、『さすがにソレはダメだろ』の当事者にとっては有り難いよな」

 あ、有り難い!?

 「それ、どういう意味ですか」

 「たとえば、あるトンでもない公共事業が行われようとしているとしよう。その時、ソレに反対する市民たちを上手い具合に分断するのに役立ちそうだろ」

 市民の分断に、役立つ?

 「一丸とならなければならない市民が、権力者に対する的外れの誹謗中傷によって纏(マト)まれなくなる。分断してしまう。市民たちの分断は、権力者にとって好都合だからな」

 ん~。

 たしかに、Aくんのその指摘通り、そうした実に感情的な、論理性を著しく欠いた的外れの誹謗中傷が、市民を、分断させてしまいそうな気はする。

 「しかも、しかもだ。そうした根拠なき誹謗中傷が、ヘイト臭漂いまくる差別的言動が、そして、垂れ流されるデマが、もしかすると、すでに、もう、ビジネス化しつつあるのでは、という声さえ聞こえてきたりするものだから、マジで、この社会、壊れかけているんじゃねえのか、って、思いたくなんかないけれど、思っちまうわけよ、僕は」

 ビ、ビジネス化、とは。

 万が一にもそんなコト、あってはいけないし、あるはずがない、とも、思ってはいるけれど、・・・。(つづく)

 

 

追記

 口幅ったいコトを言うようだが、あえて。

 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的、社会的関係において、差別されない」(日本国憲法第14条)

 あの人たちは、ひょっとして、コレさえも、鬱陶しいからドウにかしてしまおうと、しておられるのだろうか。

 たとえば、「但し、国家に不利益をもたらすような重大事象が予見される場合は、その限りではない」、とか。