はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と十七
「ビンジョウショウホウ ミタイナ」
「コバンザメ商法!」
えっ?
「ブラサガリ商法!」
んっ?
「アヤカリ商法!」
んんっ?
「便乗商法!」
あっ、あ~。
「みたいな、そんな姑息な政治手法を取るなよな、って、話」
便乗商法みたいな、政治手法、か~。
「直球勝負じゃドウにもならないものだから、変化球で。どころか、爪を研いでみたり、松ヤニを付けてみたり。できることならボールそのものをインチキボールに」
うっわ~。
「ソレって、もう、犯罪ですよね」
「犯罪、犯罪。そんなトンでもないインチキを、あの人たちは、政治の世界にもち込もうとしがちなわけよ」
インチキを、政治の世界に、か~。
「たとえば、普通なら、まず通りそうではない法案を、どうにかしてでも通したいという時、世論が、『じゃ、仕方ないか。ソレも必要だよね』って思ってくれそうなタイミングを、常に、狙っている」
便乗の、タイミングだな。
「たとえば。電力不足が懸念される。温暖化だし。CO2だって削減だ。ほら、やっぱり、原発だ~」
ありがち。
「あるいは。隣国の船が領海侵入。ミサイルだって飛んでくる。ほら、やっぱり、軍拡だ~。安保体制の強化だ~。憲法改正だ~」
メチャクチャ、ありがち。
「さらに、ソコに、応援団も加勢し始めたりしますからね」
「応援団、ね~。その応援も仕事だったりするからな」
する。
まさに、雇われ応援団。
「ソレによって世論が誘導されてしまいかねないわけですから、先ほどのインチキボールと同様に、ほぼ、犯罪ですよね」
「いや、完全に犯罪だろ。そういえば、ウェブコンサル会社かナンか知らんが、名誉毀損で訴えられていたと思うんだが、あの後、どうなったんだろうな」
あ、あ~、アレか。
まさに、給金目当ての雇われネット誹謗中傷団。
「休止しているみたいですが、なんか、ウヤムヤって感じですよね」
「雇い主が、依頼主が、圧倒的な権力者だったりするんじゃないの」
「だから、それ以上は突っ込めない、ですか」
「突っ込めないだろうな~。警察は、もちろんのこと、メディアも。なんといっても世界報道自由度ランキング、70位だぜ」
ん~。
70位には、さすがに、ちょっと、荷が重いか。
(つづく)