ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1286

はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と十七

「ビンジョウショウホウ ミタイナ」

 「コバンザメ商法!」

 えっ?

 「ブラサガリ商法!」

 んっ?

 「アヤカリ商法!」

 んんっ?

 「便乗商法!」

 あっ、あ~。

 「みたいな、そんな姑息な政治手法を取るなよな、って、話」

 便乗商法みたいな、政治手法、か~。

 「直球勝負じゃドウにもならないものだから、変化球で。どころか、爪を研いでみたり、松ヤニを付けてみたり。できることならボールそのものをインチキボールに」

 うっわ~。

 「ソレって、もう、犯罪ですよね」

 「犯罪、犯罪。そんなトンでもないインチキを、あの人たちは、政治の世界にもち込もうとしがちなわけよ」

 インチキを、政治の世界に、か~。

 「たとえば、普通なら、まず通りそうではない法案を、どうにかしてでも通したいという時、世論が、『じゃ、仕方ないか。ソレも必要だよね』って思ってくれそうなタイミングを、常に、狙っている」

 便乗の、タイミングだな。

 「たとえば。電力不足が懸念される。温暖化だし。CO2だって削減だ。ほら、やっぱり、原発だ~」

 ありがち。

 「あるいは。隣国の船が領海侵入。ミサイルだって飛んでくる。ほら、やっぱり、軍拡だ~。安保体制の強化だ~。憲法改正だ~」

 メチャクチャ、ありがち。

 「さらに、ソコに、応援団も加勢し始めたりしますからね」 

 「応援団、ね~。その応援も仕事だったりするからな」

 する。

 まさに、雇われ応援団。

 「ソレによって世論が誘導されてしまいかねないわけですから、先ほどのインチキボールと同様に、ほぼ、犯罪ですよね」

 「いや、完全に犯罪だろ。そういえば、ウェブコンサル会社かナンか知らんが、名誉毀損で訴えられていたと思うんだが、あの後、どうなったんだろうな」

 あ、あ~、アレか。

 まさに、給金目当ての雇われネット誹謗中傷団。

 「休止しているみたいですが、なんか、ウヤムヤって感じですよね」

 「雇い主が、依頼主が、圧倒的な権力者だったりするんじゃないの」

 「だから、それ以上は突っ込めない、ですか」

 「突っ込めないだろうな~。警察は、もちろんのこと、メディアも。なんといっても世界報道自由度ランキング、70位だぜ」

 ん~。 

 70位には、さすがに、ちょっと、荷が重いか。

(つづく)