ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1266

はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と九十七

マネーゲーム ノ ツール?」

 「そんなオリンピックも含めたこの星のアレやコレやのシステムたち」

 ん?、システムたち?

 「社会を成り立たせている、というか、、雁字搦(ガンジガラ)めにしてきた、そうしたシステムたちも、もう、老朽化。そろそろ限界なんじゃないか、ってね」

 雁字搦め?、老朽化?、限界?

 「たとえば、株式市場、株式投資。自国だけで成立していた頃は、まだ、ギリギリどうにかなっていたように思うが、コレだけグローバル化してしまうと、量的にも圧倒的な投資力を誇るハイエナ強者たちによって、弱者は必ず振り回される」

 弱者は振り回される、か~。

 「つまり、いいように金儲けのツールとして利用される、ということだ」

 なるほど。

 株式系のシステムが、ハイエナ強者たちの金儲けの、マネーゲームの、そのツールに成り下がる、身を窶(ヤツ)す、その感じ。わからなくはない。

 「例えとしてはイマイチだとは思うが、クラウドファンディング的なモノからカジノ的なモノへのオキテ破りの変異、みたいな」

 たしかに。

 その感じもまた、なんとなくながら、わかるような気がする。

 「古いんだよな。株式市場、株式投資、なんてシステム自体が」

 古い、か~。

 なるほど、たしかに、古臭く感じる、か。

 「そんな旧態依然としたシステムを学校教育の中に、などと、言い出すおエライさんまでいたりするものだから、もう、マジで脳ミソ、腐り始めてんじゃねえのかって思ってしまう」

 そういえば、先ほども、Aくん、子どもたちに株式投資を疑似体験させてより身近なモノに、という、おエライさんたちの発想そのものに、随分と怒りを滲ませていた。よほど、気に入らないのだろう。

 「ある人が、『そんなモノ、所詮、泡銭(アブクゼニ)だ』と宣っていたわけ」

 泡銭、か~。

 「その通りだと思う。そんな泡銭をどうやって手に入れるか、という『泡銭バンザイ!』教育を、純粋無垢な子どもである内に子どもたちに、って、ナニ考えてんだよ。アホも休み休みにしろよな、って。いや、休み休みでもソイツだけは、絶対に、ダメだ、って。思うだろ、普通、思うよな。違うかい」

 違わない。

 泡銭の成功体験が、子どもたちに好ましい影響を与えるとは、到底、思えない。(つづく)

 

 

追記

 難しいコトはわからないが。

 短期なら、まだ、カンフル剤としてソレなりに効果もあったのかもしれない邪道系経済政策を、長きに渡ってやり続けてきたコトによって引き起こされたトンでもない副作用、後遺症。に、おエライさんたちが致し方なくモガいている、ようにしか見えない。

 目先の「美味しい話」に現(ウツツ)を抜かしてきた報いが、あたかも天罰のように、押し寄せてきている。