はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と八十
「ミンシュシュギ ト キョウサンシュギ トヲ ミギ ト ヒダリ トニ オキタガリズム ハビコル!」
「しかも、妙に、ヤタラと、民主主義をもち出したがる」、とAくん。
ん?
「そして、ヤタラと、その民主主義の対極にソレを置きたがる」
んん?
その、ソレとは、いったい。
「ソレが、共産主義」
きょ、共産主義!?
「あるいは、あえて、あの人たちは、わざわざ『極左』などと叫んでみたりもする」
ご、極左!?
「僕ごときが共産主義のナンたるかを丸ごと理解なんて、到底、できそうにないが、民主主義の真逆のエリアのドコにも、『共産主義』という漢字四文字が見当たらないコトぐらいは、なんとなく、わかる」
「じゃ、ちなみに、民主主義の対義語って」
と、話の趣旨を掴み切れないついでに、思い切って尋ねてみる。
あ、あ~。
「では、共産主義の対義語は」
と、調子に乗って、続けざまに尋ねてみる。
「資本主義だろうな」
ん~。資本主義、か~。
「と、いうことは、民主主義の共産主義も、絶対君主制の資本主義も、あり得ると」
「理論上、充分にあり得ると、僕は思っている。この星のそこかしこを見渡してごらんよ。結局、資本主義であろうが共産主義であろうが、ドチラも一歩踏み間違えただけで、トンでもない金持ちも権力者も現れる。所詮、誰が金持ちになるか、強大な力をもつか、の、その『誰』が、違ってくるだけだ」
ん、ん~。
たしかに、おっしゃる通り、かもしれない。
しかし、・・・。
「では、ナゼ、コレほどまでに、民主主義の敵(カタキ)役として、共産主義が、その名を馳せることになってしまったのでしょう」
「それほど、難しいということだ」
難しい?
「共産主義が掲げる理念が、その理想が、あまりにもハイレベル過ぎて、そう簡単には、人類ごときの手には負えんのだろう。だから、どうしても、スルスルと、スルスルと絶対君主制の毒牙にしてやられる」
毒牙に、してやられる?
「そして、絶対君主制の毒牙にしてやられてしまったがゆえに、ピーポーたちの頭の中にある『共産主義』というワードに、ベッタリと『絶対君主』が、『独裁者』が、そして、トドメの『抑圧』が、『不自由』が、へばり付いていってしまう。共産主義にしてみれば、エラい迷惑な話なわけよ」
なるほど。迷惑な話、かもしれない。
ようやく、ボンヤリながらもなんとなく、話の趣旨が見えてきたような気がする。
で、迷惑をかけられまくって犠牲者みたいなことになってしまった共産主義をよそに、そんな共産主義にアレルギーの、アンチの、方々の中で、「民主主義と共産主義とを右と左とに置きたがりズム」、蔓延る、か。
ナンともカンともな話だな、まったく。(つづく)