ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.924

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と五十五

セカンドレイプ シンドローム フタタビ」

 先ほども、ちょっと話題に上った「セカンドレイプ」。なぜ、我々は、そういった被害者たちに、無慈悲なトドメの一撃を喰らわすかのようなセカンドレイパーに身を投じてしまいがちなのか。というようなニュアンスの君からの問い掛けに、とりあえず、苦し紛れに答えさせてはもらったけれど、ナンとなくスッキリしないままだ、とAくん。圧倒的な被害者にまで、その原因の一端を担わせようとする、その心のメカニズムは、もっと、もっと複雑で悪質であるのではないか、と、あらためて、今ふたたび提起する。

 もっと、もっと、複雑で、悪質、か~。

 「たとえば、男尊女卑、男尊マイノリティー卑。さらには、強尊弱卑、高尊低卑。この社会の奥深いトコロでダークに渦巻くそうしたヒエラルキー地獄に、保身やら、長いモノに巻かれろやら、打算やら、損得勘定やら、が、絡みに絡んで、無難に、無難に強者に媚びへつらって擦り寄って、『ココは、適当にセカンドレイプで』みたいな感じなのかもしれない」

 な、なんということだ。

 よくもまあ、コレだけのイヤらしい単語を並べたものだな、と、感心してしまうほどの豪華ラインナップ。聞いているだけで気持ちが悪くなる。

 そういえば、そういえば以前、女性ジャーナリストが、ある、権力に繋がった男にレイプされたという事件があったが、その時も、記者たちをも含めた多くのピーポーたちが、見事なまでのセカンドレイパーぶりを発揮していたことを思い出す。

 圧倒的な強者である加害者側に対しては、あらん限りの忖度やら配慮やらをしたおすというのに、弱者には、悲しくなるほど忖度も配慮もない。

 ま、だからこそ、限りなく「黒」であるにもかかわらず、数多くの権力者たちが、ヘラヘラと逃げ切りを果たせてきたのだろう。

 それでも、保身やら打算やら損得勘定やらをドコぞに蹴り飛ばして、そうした弱き被害者たちに寄り添い、応援する、支援する、という、心温かい正義のピーポーたちがいる。素晴らしいと思うどころか、深く、深く、深く感服さえする。(つづく)