ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.758

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と九十九

「ニホンコスイヨジジュクゴタイショウ ハッピョウ!」②

 あの日、Aくんと私は、かなりの時間を費やしてワイワイと、「狡(コス)いの中の狡い」四字熟語をアレコレと考えに考え抜いて、呑みに呑んで呑みまくったのである。

 「で、その栄えある大賞に輝いたのはナンだっけ」

 さすがに、ソコまでは思い出せないようだ。

 「ナンだったと思います?」

 「お~、オキテ破りの質問返しか」

 「もちろん、政治関連モノです」

 「政治関連モノ、ね~。政治関連のアレやらコレやらのほとんどが、狡い四字熟語大賞候補みたいなもんだからな~」

 「では、発表します。ダダダダダダダダダ~、第3位!」

 「おっ」

 「人事介入~」

 「お~っ、人事介入か~。たしかに、ソコまでやるか、というぐらい、そこかしこの人事に首を突っ込んで、己たちの有利にコトを運ぼうと画策している感、満載だよな」

 「そして、ダダダダダダダダダ~、第2位!」

 「おおっ」

 「報道規制~」

 「おお~っ、報道規制ときたか。そういえば、水面下でイロイロと圧力をかけているのだろうな、としか思えないぐらいのワンカラー報道、この頃とくに、感じる、感じまくる」

 「いよいよ、ダダダダダダダダダ~、第1位!」

 「おおおっ」

 「拡大解釈~」

 「おおお~っ、拡大解釈。その狡さ、危険度、罪の深さ、の、ドレをとっても、日本狡い四字熟語大賞に相応(フサワ)しい。いいトコ突いてくるよな~、お見事、ホント、お見事だよ」

 やけに感動してくれているAくんだけれど、この三つとも、Aくんによる、ほぼゴリ押しに近いセレクトだということを、彼は完璧に忘れている。(つづく)