ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.727

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と六十八

「トクベツナ オ!」①

 ソコに、たった一文字「オ」があるだけでいい。そのコトでようやく、頑固なまでに融通が、全く利かない鋼鉄の扉が開かれ、僕たちの視野もググッと広がり、それまで見えなかったモノもシッカリと見えてくる、かもしれない、と、語るAくんには申し訳ないのだけれど、ナンのことやらサッパリ意味がわからない。

 「お、・・・ですか」

 「そう、オ!」

 その、「お」、に、ナニやら凄まじいパワーでも秘められている、ということなのだろうか。

 するとAくん、少し曇ったようにも見える表情のまま、「そもそも、サクッとそのまま、オ、が、ソコに付いたままであったとして、誰が文句を言うのか、って話だよな」、と。

 ナンのことやらサッパリなだけに、コメントのしようがない。

 「でも、文句を言う者がいたってことですよね」、と、とりあえず、苦渋のコメントでその場をしのぐ。

 「そうなんだよな~。ソコに、オ、が、付いてもらっちゃ~マズいんだよね、と、偉そうに言うヤツがいたわけだ」

 サッパリなんだけれど、ナニやら、ジワリジワリと気になって気になって仕方なくなってくる。(つづく)

 

 

 

 

 

追記

 若い頃、ナゼだか少し苦手であったザ・ローリングストーズのメンバーの中で、ナゼだかお気に入りだったドラマー、チャーリー・ワッツ、が、亡くなった。

 ナンとなく漂うジャジーなグルーヴ感が極上で、一生、死なないでほしかった、と、あらためて思う。

 合掌。