ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.380

はしご酒(4軒目) その百と三十一

「キセキ ノ オンガク」

 我が心の中のミュージックライブラリー。

 どうしても、青春時代に聴いていた曲たちだけで、ほとんどのスペースが埋まりがちだ。それでも、ときおり、ラジオから流れてくる(少なくとも青春時代に聴いていた曲たちではない)音楽に、「おおおっ」、と、唸らされたりすることがある。すでに、もう、星の数ほどの曲たちで溢れかえっているというのに、まだまだ唸らしてくれるモノが、新たに生まれてくるというところに、若者たちもやるよね~、と、素直に思えるし、嬉しくもなる。

 ♪ばらの花、♪キリンジ、♪サヨナラCOLOR 、♪若者のすべて、♪鱗(うろこ)、♪Wasted Nights、♪Pretender 、♪Freedom、♪さよならべいべ・・・、若者たち(といっても、微妙な方もおられるようだけれど、ソコは目を瞑って)の豊かなる感性と底知れぬ才能を、感じざるを得ない。

 おそらく、私のように、人それぞれ唸らされる曲たちがあるのだと思う。そして、そんな奇跡の音楽に、励まされ、助けられ、勇気づけられ、「よし、もう一丁、やったるで~」(なぜか大阪弁。こういうときは、つまらない標準語よりも大阪弁がいい)みたいな感じ、で、次へのステップを踏み出すのだろうな、などと、思ったりもする。

 そうした奇跡の音楽と同じく、舞台芸術も、古典芸能も、映画も、アートも、その他モロモロも、人によっては、「そんなモノ、別になくても問題ないじゃないか、必ず必要だ、と、いうほどのモノでもないだろ」、みたいな、そんな考えもあるのかもしれないけれど、でも、やっぱり、なくてはならない大切なもの、心を熱くしてくれるもの、勇気を与えてくれるもの、なんだ、という思いが、フツフツと、フツフツと、フツフツと、実に気持ちよく込み上げてくる。(つづく)