ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.314

はしご酒(4軒目) その六十五

「ブーム!」②

 ブーム。

 ブーム、か~。

 ブームって、いったいナンなのだろう、そして、なぜ、ブームは起こるのだろう。 

 そのほとんどは、いずれ消え去ってしまうという宿命を背負わされているかのように思われるブーム、そんなブームなのにもかかわらず、一時的とはいえ、突然、熱狂的に、ブームは起こる。

 いいモノだから、いいコトだから、と、迷いなくソレに応える方も、ソレに乗っかる方も、たしかにおられるかとは思う。だからブームは起こる。けれど、本当にいいモノ、コト、で、あるならば、ブームに終わる、などということにはならないはずだ。つまり、単に、いいモノだから、いいコトだから、という理由だけで、ブームが起こるわけではないような気がしてならないのである。

 見方によっては、ちょっとした一過性の集団ヒステリーにも見えてしまうブーム。この得体の知れない、劇薬の臭いさえ漂う甘い蜜の正体は、一体全体、ナンなのだろう。(つづく)