ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.179

はしご酒(3軒目) その八

「ニホン ノ ナツモンダイ」

 このところのこの国の夏は、あのアフリカよりも暑いのでは、とまで言われつつある。にもかかわらず、その暑さに対応できる、この国独自の、この国らしい、ビジネスやらフォーマルやらに見合った服装、といったものが、どうも見当たらない。はたして、そうしたものの誕生を阻んでいるその最大の要因は、どこにあるのだろう、などと、時々考えたりする。

 私は、そんなこの国の、日本の、夏問題を解決する突破口が、Zさんも一目置く「沖縄」にあるような気が、している。

 それが、沖縄のビジネスウェアであり、正装でもある「かりゆしウェア」ではないか、と、かなりマジに思っているのである。

 しかし、なぜ、日本の夏のことを一番熟知している沖縄の人たちの文化を、(せめて、公務員あたりから、まず、などと思ったりするのだけれど)全国に広めることが容易にできないのだろう。それは、沖縄の地場産業の活性化にも繋がるわけだから、なにからなにまで素晴らしいことのように思われるのに、そうは問屋が卸さない、のならば、いったいなにが邪魔をしているのか、ますます、わけがわからなくなる。

 こんなわけがわからないことをズルズルと続けていると、しまいには、「いつまでも、西洋にばかり目を向けてんじゃね~よ」と、日本の神さまたちにも叱られてしまいそうだ。(つづく)