はしご酒(3軒目) その八
「ニホン ノ ナツモンダイ」
このところのこの国の夏は、あのアフリカよりも暑いのではないか、と、まで、言われつつある。にもかかわらず、ナゼか、この暑さに対応できる、この国独自の、この国らしい、ビジネスやらフォーマルやらに合った服装は見当たらない。多少、改善されているとはいえ、未だに、例のあのワイシャツにスーツ、そして、だめ押しのネクタイが、革靴が、頑として居座り続けているのだ。
これほど暑いのに、ナゼ、ワイシャツなのか。スーツなのか。ネクタイ、革靴、なのか。ナゼ、この国独自のビジネス用の、フォーマル用の、サマーウェアがないのか。全くもって、解せない。
ひょっとすると、そうしたモノの誕生を阻むナニか怪しげな圧力のようなモノがあるのかもしれないな、などと、時々、思ったりもする。
だけど、私には、一つ、策がある。
この国の夏問題を解決する策は、突破口は、Zさんも一目置く「沖縄」にある。と、人知れず、コッソリと、ながらも自信満々に、私は、思っている。
それが、沖縄のビジネスウェアであり、正装でもある、あの、「かりゆしウェア」。
そう、かりゆしウェア。
ところが、一向に、その気配がない。相変わらず、クソ暑いワイシャツ、スーツ、ネクタイ・・・。ナゼなのだろう。
この国の夏を一番熟知している沖縄の人たちの文化が、(せめて、公務員あたりから、まず、などと思ったりするのだけれど)ナゼか、全国に広まらない。当然のごとく、沖縄の地場産業の活性化にも繋がるし、ナニからナニまでイイこと尽くめのように思えるのに、そうならない、そうは問屋が卸さない。やはり、怪しげな圧力のようなモノが邪魔をしているのだろうか。
西洋の文化が、上?
沖縄の文化が、下?
コレもまた、明治維新の後遺症?
考えれば考えるほど、わけがわからなくなる。
こんなわけがわからないことをズルズルと、ズルズルと続けていると、しまいに、「いつまでも、西洋にばかり目を向けてんじゃね~よ」、と、この国の神さまたちに叱られてしまいそうだ。
クワバラ、クワバラ。
(つづく)