はしご酒(2軒目) その六十一
「タノマレル ニ ノマレル」②
では、なぜ、断りたいけれど断れないのだろう。
「ただ、断りたいのに断れない、だけ。と、いうコトもありますよね」
「せやな~、プライベートと職場とでは、ぜんぜんちゃうんやろうけど、う~ん・・・、とにかく、確実に、断るためにはエゲツないほどのエネルギーが、いるわな~」
えげつないほどのエネルギーが、いる、か~。
エネルギーが足りない。もち合わせていない。だから、断りたいけれど断れない。と、いうことか。
しかし、なぜ、それほどまでのエネルギーが必要なのだろう。
私の勘違いなのかもしれないが、たいしたエネルギーを使っている様子もなく、いとも簡単にサラリと「無理です」、と、断ってみせるピーポーたちも、時折、見掛ける。もう少し、自分の力量やらナンやらを考えてみてから結論を出せばいいのに、と、この私でさえ思ってしまうことがある。
ひょっとすると、もち合わせているエネルギーの量の、多い、少ない、では、ないのかもしれない。
そう、もち合わせている「量」では、ない。
世の中には、その手の「サラリと無理です」系のピーポーたちとは真逆の、「心底生(キ)マジメに熟考する」系のピーポーたちがいる。そして、そういうピーポーたちに限って、お断りする時に、きっと、トンでもない量のエネルギーを使用するに違いないのである。
つまり、もち合わせている量の問題なのではなくて、使用する量の問題ではないのか。
そう、使用する「量」。
と、なると、じゃ、どうソコから抜け出せばいいのか。どうすれば、使用するエネルギーの量を大幅にeco(エコ)モードにして、ソコから抜け出すことができるのだろうか。
(つづく)