ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.159

はしご酒(2軒目) その六十一

「タノマレル ニ ノマレル」②

 では、なぜ、断りたいけれど断れないのだろう。

 「ただ、断りたいのに断れない、だけ。と、いうコトもありますよね」

 「せやな~、プライベートと職場とでは、ぜんぜんちゃうんやろうけど、う~ん・・・、とにかく、確実に、断るためにはエゲツないほどのエネルギーが、いるわな~」

 えげつないほどのエネルギーが、いる、か~。

 エネルギーが足りない。もち合わせていない。だから、断りたいけれど断れない。と、いうことか。

 しかし、なぜ、それほどまでのエネルギーが必要なのだろう。

 私の勘違いなのかもしれないが、たいしたエネルギーを使っている様子もなく、いとも簡単にサラリと「無理です」、と、断ってみせるピーポーたちも、時折、見掛ける。もう少し、自分の力量やらナンやらを考えてみてから結論を出せばいいのに、と、この私でさえ思ってしまうことがある。

 ひょっとすると、もち合わせているエネルギーの量の、多い、少ない、では、ないのかもしれない。

 そう、もち合わせている「量」では、ない。

 世の中には、その手の「サラリと無理です」系のピーポーたちとは真逆の、「心底生(キ)マジメに熟考する」系のピーポーたちがいる。そして、そういうピーポーたちに限って、お断りする時に、きっと、トンでもない量のエネルギーを使用するに違いないのである。

 つまり、もち合わせている量の問題なのではなくて、使用する量の問題ではないのか。

 そう、使用する「量」。

 と、なると、じゃ、どうソコから抜け出せばいいのか。どうすれば、使用するエネルギーの量を大幅にeco(エコ)モードにして、ソコから抜け出すことができるのだろうか。

(つづく)