ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.66

箸休め

「レッカーマン ニハ エヌピーオールラウンドプレイヤー」②

 「レッカーマン」たちの尻拭(ヌグ)いをメインテーマとして、日夜、世界の愛と平和のために、多方面にわたって地道に活動を続ける人たちがいる。そういったピーポーたちのことを、Aくんは、「エヌピーオールラウンドプレイヤー」と呼んでいる。

 そう、エヌピーオールラウンドプレイヤー。

 たとえば、来日されている外国人労働者に対して、シモジモじゃないエライ人たちが、「家族の方々も呼んでいただいて結構です」と通達したあとの、その家族の子どもたちの日本語教育に尽力されたりするのが、この「エヌピーオールラウンドプレイヤー」なのだ。残念ながら、シモジモじゃないエライ人たち、ってのは、その如何ともし難い上から目線が災いしてか、どうしても、そのあたりに対する神経の細やかさに著しく欠ける傾向がある。それゆえの、不可避の「尻拭い」であるわけだ。

 そもそも、外国人労働者を迎え入れる前段階として、「来ていただいてもいい」と「来ていただきたい」とでは、ナニもカもがその根本からして大違いなのである。大違いであるから、アレやコレやの残念なコトが、そこかしこで起こったりする。

 だから、だからこその「エヌピーオールラウンドプレイヤー」。期待は大きい。

 とはいえ、いわゆるNPO的な活動であるわけだから、当然のごとく、あらゆる局面で限界の壁にぶち当たるに違いない。さらに、信じ難く許し難いコトだが、エセ「エヌピーオールラウンドプレイヤー」なる曲(クセ)者まで出没して、足を引っ張ってくれたりもするらしく、マジで、イロイロとタイヘンなようだ。にもかかわらず、それでも挫(クジ)けず、日々、生真面目に取り組み続けておられる、そうした姿に、Aくんも私も、ただただ頭が下がる思いなのである。(つづく)