箸休め
「アホミタイニ シャシン バカリ トッテ」①
おっ、ミミイカの酢味噌和え!。美味しそうだ。
ミミイカ、か~。
そうだ、そうだった。
以前にも、ココで、いただいたことがあるのだ。この、まるでミッキーマウスのようなミミイカに。
そうそうそうそう、思い出した。
普段はソンなこと、滅多にしないのだけれど、たしか、その時は、ナゼか、無性に、写真を撮りたくなって、カシャッ、と。それほど、その、ミミイカの可愛い容姿が衝撃的だったのだろう。
すると、なんとAくんに、「アホみたいに写真ばかり撮って」、と、言われてしまったのである。
そうだ、完璧に思い出した。
そう、アホみたいに、写真ばかり、撮って、と。
ん~、アホみたいに、とはな~。
さすがに「アホ」は、少し言い過ぎなんじゃないかと思いはしたけれど、ナゼ、写真を撮るのだろう、と、いう、疑問もまた、私の中にあったのもまた事実。元々、インスタバエもエスエヌエスも、ナンのコトやらサッパリで、ほとんど興味もナニもない私であっただけに、Aくんのその一言で、さらにその疑問は膨らんでいく。
ナゼ、人は、写真を撮るのだろう。
いったい、ナンのために、そこかしこで写真を撮るのか。
記録?、作品?、思い出のコレクション?、第三者との繋がりを求めて?、感動を伝えたい?、共有したい?、収益に繋がるシステムでもあったりする?
考えれば考えるほど、結局は千差万別、人それぞれの思いで撮っているのだろう、ソレでいいじゃないか、というトコロに落ち着きそうだ。
そう、人それぞれの思い。
でも、Aくんは、そんなエセ写真家たちに対して、「アホみたいに」、と、手厳しい。
ソレは、ナゼか。
そもそも彼には、「酒呑みの美学」というものがあるらしい。その美学に、どうも、「写真を撮る」という行為が、そぐわないようなのだ。
酒呑みの聖地、「居酒屋」と、エセ写真家たちのカシャッカシャッカシャッ。たしかに、そぐわないような気はする。が、それでもやっぱり、Aくんには申し訳ないけれど、最低限のマナーさえ守れば、人それぞれでいいじゃないか、と、どうしても、思ってしまうのである。(つづく)