2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.373

はしご酒(4軒目) その百と二十四 「チチニマツワル ヒミツノベール」③ さらに女将さん、「お花見のときに食べたのかな~」、と、ボソリ呟く。その呟きでスイッチが入ったのか、Aくん、待ってましたとばかり、お花見と三色団子についての熱き語りの幕を、力ずく…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.372

はしご酒(4軒目) その百と二十三 「チチニマツワル ヒミツノベール」② 「そんな、とにかく怖い父親だったのだけれど、なぜか、仕事帰りに、よく買ってきてくれたモノがあったんだよな~」、と、懐かしそうにAくん。 私の頭の中の中古で旧式のコンピューターが…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.371

はしご酒(4軒目) その百と二十二 「チチニマツワル ヒミツノベール」① とにかく怖い、というイメージが80%ぐらいは占めていた父親が亡くなって、随分と経つけれど、そんな父親に、なぜかベチャッとへばりついた記憶がある、とAくん。 「そんなに怖かったので…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.370

はしご酒(4軒目) その百と二十一 「カクゴノナイ ノウテンキ」 楽観主義も能天気も悪くはない。場合によっては、むしろ推奨したいぐらいだ、とAくん。 ただし、覚悟のない、覚悟を伴わない楽観主義や能天気は、トコトン罪深い、と激しく言い添える。 「覚悟の…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.369

はしご酒(4軒目) その百と二十 「ホソボソト ノ ススメ」 法や規制のスキマをかい潜り、実にウマイ具合に時流に乗って、それなりに、お金やら権力やらを手に入れたウハウハな人たち、ってのが、結構いたりする、とAくん。 自分自身のこととなると、おもわず…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.368

はしご酒(4軒目) その百と十九 「チュウトハンパラプソディ」② 「なんとなく土着的で、ゴチャゴチャっとしたゴッタ煮のような、そんなイメージだな」 「そのゴチャゴチャっとしたゴッタ煮が、中途半端なんですか」 「どちらかというと、中途半端なモロモロばかりが…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.367

はしご酒(4軒目) その百と十八 「チュウトハンパラプソディ」① 「つまるとろ人生は、中途半端な狂詩曲だよな、って、つくづく思うよ」、とAくん。 え? せっかく、「いい感じ」モードで落ち着きそうであったのにもかかわらずの「ちゃぶ台返し」、さすがに、ワタシ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.366

はしご酒(4軒目) その百と十七 「ヒニチジョウ ノ ススメ」③ 「成り立たない、な」、と、少しぶっきらぼうにAくん。 長い沈黙を破っての開口一番(のようなもの)であったので、荒っぽく聞こえたのだろう。しかしながら、それだけ時間をかけたということは、Aく…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.365

はしご酒(4軒目) その百と十六 「ヒニチジョウ ノ ススメ」② 「それで、日常を捨てて、非日常に身を投じた、というわけですね」、と、もう一歩踏み込んでみる。 「僕のこと?、あ~・・・、でも、ちょっと違うかな」、とAくん。 学校の先生というリアルな日常を…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.364

はしご酒(4軒目) その百と十五 「ヒニチジョウ ノ ススメ」① 非日常に身を置くことの必要性を、Aくんは、ことさら訴える。それほど、日常のみに身を置くことには危険性が伴う、ということなのだろうか。 「日常が、目一杯、悪役みたいになっていますが、ソコ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.363

はしご酒(4軒目) その百と十四 「ネムッテイルジカン」② 「せめて眠っている時間ぐらいは、という、シモジモである一般ピーポーのささやかなる願いとは裏腹に、眠っている時間は、起きている時間に、ズンズンと力づくで侵食されつつあるような気がするんだよな…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.362

はしご酒(4軒目) その百と十三 「ネムッテイルジカン」① そんなこと、絶対にできるわけないような、トンでもなくスゴいことを、易々と、しかもカッコよくやっている、みたいな、そんな夢を見たりすること、ある?、とAくん。 えっ、・・・、いつもの如く、少…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.361

はしご酒(4軒目) その百と十二 「ズレズレズレ」 たとえば、「これで充分だ」という、圧倒的に強い立場のピーポーの声がある。でも、現地や現場の弱いピーポーの声とは、なぜか微妙にズレがあり、大事だと思えるようなトコロに限って、尚のこと異なっていたりす…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.360

はしご酒(4軒目) その百と十一 「ヨソトハチガウ ナニカ」② 「熊野古道、ご存知か」、と、その口調を真似て、Aくんっぽく尋ねてみる。 「知ってるよ、歩いたこともある」 少し意外な気もしたが、Aくんの高野山への特別な思いを汲み入れれば、歩いたこともある、…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.359

はしご酒(4軒目) その百と十 「ヨソトハチガウ ナニカ」① あの空海、弘法大師、の、高野山、の、和歌山県。この県もまた、古(イニシエ)の都であった奈良県同様、そう簡単には侮れそうにない。 なんといっても空海は、この今も高野山で、お念仏を唱え続けてお…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.358

はしご酒(4軒目) その百と九 「フアン!」② 利便性と不安感は表裏一体。ナニかの弾みで、その利便性がもたらす充足感が満たされず、少しでも未来に対して、不安感を掻き立てられるようなことが起こった途端、そのシリから、ベンリザウルスのおどろおどろしい…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.357

はしご酒(4軒目) その百と八 「フアン!」① 「不安」という言葉の意味をご存知か、とAくん。 普段、使い慣れた言葉であっても、あらためて問われたりすると、なかなか自信をもって答えられないものである。 「よくわからないものに対して、なぜか心が、ドンドン…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.356

はしご酒(4軒目) その百と七 「エイダン!」 「英断」という言葉の意味をご存知か、とAくん。 「トップが下す、ここ一番の決断みたいなものですか」、と、「因縁」のときのナニも返せなかった不覚を巻き返す勢いで、今回は即答してみせる。 「おっ、いいとこ突いて…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.355

はしご酒(4軒目) その百と六 「インネン!」 「因縁(インネン)」という言葉の意味をご存知か、とAくん。 もちろん、即答などできるはずもなく、なんとなく、チンピラに絡まれたりしたときのイメージみたいなものだけが、頭の中をウロウロしている。 「宗教的な…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.354

はしご酒(4軒目) その百と五 「チョウシニノットッタラ」② 「目先の儲け話、眼前にぶら下がるお金、に、おもわず、まんまと魂を奪われ、気がついたときには、もう、すでに調子に乗ってしまっていた、もしくは、大きな権力を握る、どころか、圧倒的な力の差とい…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.353

はしご酒(4軒目) その百と四 「チョウシニノットッタラ」① その大阪弁のヤツであるOosacan(大阪人)なOくんの言葉を、突然、思い出す。 「ホンマに、調子に乗っとったら、しまいに天罰くだりまっせ」 真面目なだけではオモロないし、広がりもない、そして、なん…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.352

はしご酒(4軒目) その百と三 「エコダ!」 西武池袋線にある「江古田」という駅で下車し、プラプラと歩いて5分ぐらいのところに、ほんの少しだけ住んでいたことがある、と、途方もないほどの唐突さで、Aくん。とくに、これといった思い出があるわけではないら…