2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.351

はしご酒(4軒目) その百と弐 「マヨウコトハ ツミ?」 迷うことは罪だろうか、とAくん。 その言葉の意味が、いつものことながらよくわからなくて、どうしたものかと、しばし悩む。 ・・・ 「迷うことが、ですか」 「そう、迷うことが」 「迷うこともまた良し、と…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.350

はしご酒(4軒目) その百と壱 「スジガキヲ エガケナイ?」 その苛立ちを、プチプチとした生タイプの濁りで、どうにかこうにか緩和しながら、さらに語り続けるAくん。 「緻密な筋書きを描けない、賢明なプランを立てられない、そんなシモジモじゃないエライ強…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.349

はしご酒(4軒目) その百 「ジャクシャガ ワルイ?」 ダメな弱者がダメな強者をつくる!? などと宣う、いわゆる有識者と呼ばれる方々がおられる、が、いかがなものか、とAくん。 いつものごとく、よくわからないその真意のほどを、とりあえず確かめてみる。 …

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.348

はしご酒(4軒目) その九十九 「カイキ ミナ オナジコトヲイウ」 ナンでもカンでも「パワハラ」と宣うことには、いささか違和感がある。ナンでもカンでも手当たり次第に宣ってしまうことで、本当に許されない「極悪パワハラ」の輪郭が、ボヤけてしまう危険性を、漠…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.347

はしご酒(4軒目) その九十八 「チカチカスウチカ」 よほど、自分自身でジャッジすることに自信がもてないからなのだろうか、なんでもかんでも「数値化」の時代だと宣っても過言ではない、とAくん。 Aくんが宣うところの「数値化」が、私が思うものと同一なのか…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.346

はしご酒(4軒目) その九十七 「テロワール!」③ プチプチとした生タイプの濁りが、真っ黒な楽茶碗に注がれる。その様子を見て、「マッコリのソーダ割りみたいだな」、とAくん。 それもこれも女将さんの意図するものなのか、その色味と楽茶碗とのコラボレーショ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.345

はしご酒(4軒目) その九十六 「テロワール!」② 随分とエラそうに宣ってはみたものの、実際のところ、テロワールのことなど、ワイン用のブドウ畑の土を意味する、らしい、フランス語、ということぐらいしか知らない私は、それゆえに、Aくんの次なる一手を、…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.344

はしご酒(4軒目) その九十五 「テロワール!」① テロワール。テロとワルとの合体だけに、空前絶後の極悪系な言葉だと、普通は思うよね、とAくん。 「思わないでしょ、普通は」、と、自分の思いを、躊躇することもなく、直球で投げ返してしまう私。 「えっ、思わ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.343

はしご酒(4軒目) その九十四 「ニテヒナルモノ」 面妖で濃厚な甘い蜜の香りを、猛烈に振り撒く悪魔の囁き「価格破壊」、に、かねてからAくんは、警鐘を鳴らし続けている。そして、この私も、おっしゃる通り、と、その警鐘を、微力ながら支持している。 ただし…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.342

はしご酒(4軒目) その九十三 「ソコカラガ!」② 生きた教材を使いこなせない、ソコのところに、学校教育が抱える深い闇がある、とAくん。 「ふ、深い闇ですか」 「そう、闇。不都合なものを葬り去るのにも都合がいい、闇」 不都合なもの?、ダレに対しての、ナニ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.341

はしご酒(4軒目) その九十二 「ソコカラガ!」① 勇気を与えてくれる素晴らしい楽曲が、教科書に載る。 価値観の多様性を感じさせてくれるアートが、教科書に載る。 心をときめかせ、心に沁み入る詩が、教科書に載る。 そうしたものがもつパワーを感じ取ってほ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.340

はしご酒(4軒目) その九十一 「ヅケヅケ!」② そんな奈良県に関する、あるニュースを、つい最近、TVで目にする。 取り立てて、オ~!、と唸ったり、驚いたり、するような、そんなニュースではないのだけれど、なぜだかホッコリとしたテイストが、ジンワリ漂う…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.339

はしご酒(4軒目) その九十 「ヅケヅケ!」① 奈良県という、なかなか興味深い地方都市がある。 かつての由緒正しき平城の都である奈良県に対して、地方都市などと宣ってしまうと、奈良県民に、「無礼者~!」などと叱られてしまいそうだけれど、もちろん、奥ゆか…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.338

はしご酒(4軒目) その八十九 「センニュウカン トイウ アクマ」② 「たいていの学校の先生は、まず、子どもたちを理解しようとする。これは間違いないと思う。厄介なのは、そのあとなんだな」 「そのあと、ですか」 「そう、そのあと。理解しようとするその気持ちは…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.337

はしご酒(4軒目) その八十八 「センニュウカン トイウ アクマ」① 子どもたちの内なるものを、どれだけ理解できるか、が、学校の先生に問われていること、だと思う、と、あいかわらずの唐突さで語り始めたAくん。 そう簡単には見えそうにない子どもたちの内な…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.336

はしご酒(4軒目) その八十七 「ソレヲイッチャア オシマイヨ」 寅さんじゃないけれど、「それを言っちゃあ、おしまいよ」、ということが、この世には、結構あったりする、とAくん。 その、おしまいよ系の中で、この頃、なんとなく気になっているのが、「あなた…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.335

はしご酒(4軒目) その八十六 「ヤッパリ ハードロック!」② そのフェードアウトに待ったをかけたのが、誰あろう、この私自身であったものだから、なんだか驚いてしまう。 随分と昔のことである。 当時、大学生であった姉に、なにか欲しいレコードがあったら、…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.334

はしご酒(4軒目) その八十五 「ヤッパリ ハードロック!」① 「やっぱり、ハードロックなんだよな~」 Aくんにとっての一服の清涼剤なのかもしれない。彼と呑み交わすときは必ず、いつでもどこでも突然に、熱く語り始める自慢のハードロック噺、いよいよ今宵も…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.333

はしご酒(4軒目) その八十四 「ムシカエス!」 蒸し返す、という言葉がある。 あの「遡(サカノボ)る」の親戚筋にあたるわりには、この「蒸し返す」、なかなかな厄介系の曲者(クセモノ)であるようだ。 「検証は、民主主義の基本。遡り、検証する、ということを拒む…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.332

はしご酒(4軒目) その八十三 「リョウヤク ハ クチニニガシ トハ カギラナイ」② 「良薬は口に苦し、ってヤツだな」、とAくん。 なるほど、苦く、(場合によっては)痛く、感じられるモノやらコトやらの中には、身体に、心に、随分といいものがある、ってことぐら…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.331

はしご酒(4軒目) その八十二 「リョウヤク ハ クチニニガシ トハ カギラナイ」① 沖縄の純米吟醸酒のアテに、と、この季節に?、という驚きなど、ものともせずに眼前に現れたゴーヤの酢醤油漬けを、にこやかに頬張りながら、Aくんが、あるお母さんの、あるプ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.330

はしご酒(4軒目) その八十一 「キュウセイシュ キレイゴトデハスマナイ デハ スマナイ コウリン!」② 「すでに、キレイゴトでは済まない、では、済まない、時代に、突入しているわけだから、そんな考えじゃ、もうダメなんだってことが、まだわからないのか、そ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.329

はしご酒(4軒目) その八十 「キュウセイシュ キレイゴトデハスマナイ デハ スマナイ コウリン!」① この星のそこかしこで、若い世代が、自分の熱き思いを語り始め、訴え始めた、と、耳にして、大袈裟かもしれないけれど、新しい時代への古くて重い扉が、よう…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.328

はしご酒(4軒目) その七十九 「ヒャクネンサキノコト ハ ワカラナイケレド」 それなりに名うての論客として評価も高く、TVなどのマスメディアで目にすることも少なくない、そんな彼がポロリとこぼした「100年先のことはわからないけれど」という言葉が、私のコ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.327

はしご酒(4軒目) その七十八 「アコーディオン ノ コウチョウセンセイ」 なぜだろう。ふと、数十年も前のある記憶が、短編映画のように蘇る。 運動場。 快晴の中の全校朝礼。 多くの子どもたちに混ざって列をつくっている私の姿は、小学生低学年といったとこ…